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『カエアンの聖衣』(原題『THE GARMENTS OF CAEAN』)が
CAEANの由来です。

CAEANの由来になっている、『カエアンの聖衣』(原題『THE GARMENTS OF CAEAN』)は、
1976年に英国のSF作家バリントン.J.ベイリーによって発表されたスペース・ファンタジーです。
日本では1983年にハヤカワ文庫から出版され、翌年に星雲賞の海外長編部門を受賞しました。

惑星カイレで難破したカエアン星の宇宙船からジアード星人のサートリアルであるペデル・フォーバースが
お宝を盗みだすところから、物語は始まります。
そのお宝とは、“服は人なり”というカエアン星の文明の神髄を体現した衣裳の数々です。
カエアン星人にとって衣服とは、自らの外見だけでなく、内面や存在の在り方そのものをも、
如実に変えてしまうものなのです。

なかでもフォーバースを魅了したのは、幻の素材「プロッシム」を用いて伝説のサートリアル、
フラショナールが手掛けた一着のスーツでした。
この恐るべき力を秘めたスーツを身に着けたフォーバースは、出会う人を次々と魅了し、
やがてジアード星を統治する上層部にまでのぼりつめていきます。

それもこれも、フォーバース自身の力によるのではなく、宇宙にたった5着しか存在しないといわれている
フラショナール・スーツの持つ魔的な力によるものです。

『カエアンの聖衣』は、このフラショナール・スーツとその力に魅了され翻弄される、
ペデル・フォーバースが巻き起こす物語を軸に、カエアン星人とジアード星人、ソヴィア星人、
さらにはサイボーグたちまで入り混じっての攻防と駆け引きが繰り広げられるという、
宇宙を舞台にしたファンタジーでありながら、ところどころに社会学や人類学の要素なども加味され、
さらには服飾文化論としても面白いという、一粒で何度もおいしい小説なのです。

『カエアンの聖衣』(冬川亘訳)より
一部を紹介します。

“カエアンでもっとも社会的威信の高い職業は、言うまでもなくサートリアルである。
この職業はいまや、精神分析医・祭司・世論のつくり手の機能を完全に奪うに至っており、
上記三種の職業は独立した職業としてはカエアンには存在していない。
なにか問題にぶつかると、人はかかりつけのサートリアルに相談を持ちかけるのが常である。
すると、相手はさっそく適切な衣服を縫いあげて、独力で困難を克服しようとする依頼人に援助をあたえる”

“カエアン人にとって、衣服とは自己と宇宙との界面であり、そこにおいて自己の実存が評価され、
隠された能力が開花すべき唯一の手段”

“すぐれたカエアンのサートリアルは、意識下の諸力に導かれているように見えることが少なくない。
意識下の民族的祖型(アーキタイプ)に反応しつつ手は布を裁ち縫いあげ、
そしてその衣裳を着用するものたちは
祖型に憑依されつつそれを実現するということなのであろう”

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