レクチャー『21世紀ファッションの現在』

先日、関西大学総合情報学部の岡田朋之先生にお招きいただいて、奈良県明日香村にある飛鳥文化研究所というセミナーハウスに行ってまいりました。
岡田先生には、私が神戸ファッション美術館に在職中からほぼ毎年ゼミ合宿の一環でご来館いただき、その都度いろいろなレクチャーをさせていただきましたが、ここ数年は諸事あって、今回は3年ぶりとなります。

ちなみに、飛鳥のセミナーハウスには私が学生の際にゼミ合宿で行ってから、実に四半世紀ぶりの訪問で、当時自らの発表の未熟さに冷や汗を流したことや、学友たちと明け方まで議論したことなどを思い出し、懐かしさでいっぱいになりました。

今回はこの夏のインターカレッジのゼミ合宿への布石ということもあり、関西大学の岡田先生のゼミ生たちに加えて、明治大学の江下雅之先生のゼミ生たち、関西学院大学の丸楠恭一先生のゼミ生たちも含めた、50名近いメンバーでの合宿でした。

私の今回のレクチャーは、『21世紀ファッションの現在』というタイトルです。
冒頭は昨秋のアルベール・エルバスとラフ・シモンズの退任劇からはじまり、昨年アメリカで封切られ今年になって日本でも上映された『THE TRUE COST』という映画を若干紹介しながら、21世紀におけるファッション・システムの現状をお話ししました。
そのあと、ルイ14世治世下における王立レース工場に象徴される奢侈品の生産と輸出による外貨獲得政策から、19世紀半ばにシャルル・フレデリック・ウォルトの尽力によって確立されたオートクチュールという流行服の創造システムに触れたのちに、21世紀のファスト・ファッションの隆興までを歴史的に俯瞰しました。
最後に、昨今の手仕事復権の事例やエシカル・ファッションの挑戦、装いの力を再認識させてくれるサプール(SAPEUR)の哲学などを紹介し、約90分のレクチャーは終了しました。
終了後は、学生たちから様々な質問が活発に出て、とてもいい会になりました。

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